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Saturday, May 14, 2005

ギンズブルグのライヴ音源(1)

グリゴリー・ギンズブルグ(Grigory Ginzburg,1904-1961)は、ニジニ・ノヴゴロドに生まれたロシアのピアニスト。フェインベルグと並ぶ、アレクサンドル・ゴリデンヴェイゼル門下の高弟です。1927年の第1回ショパン国際ピアノコンクールでは、4位に入賞しています。

早くからリスト演奏のスペシャリストとして認められた彼は、完璧なメカニックと叙情味とが共存する、得難い持ち味の持ち主でした。他方、リスト、ブゾーニ、パウル・パブスト、そして自作による至難なトランスクリプション、パラフレーズ作品を易々と、しかも美しく弾いてのけたことから、無類の技巧家としてのイメージが定着していたようです。

昨年はギンズブルグの生誕百周年に当たる、メモリアル・イヤーでした。
それを記念してCD化された音源が、最近になって一部日本でも案内されるようになったので、購入した次第です。

◎Grigory Ginzburg Live recordings. Vol.1
 (VOX AETERNA VACD 00101)

 リスト:ピアノ協奏曲第1番/同2番
 リスト/ブゾーニ:スペイン狂詩曲
 シューベルト/リスト編曲:セレナード
 リスト:ラ・カンパネッラ
 ロッシーニ/ギンズブルグ:歌劇「セヴィリアの理髪師」より「私は町の何でも屋」

 ニコライ・アノーソフ指揮/ソビエト国立響(協奏曲/スペイン狂詩曲)
 1949年2月24日 モスクワ音楽院大ホール(ライヴ)


◎Grigory Ginzburg Live recordings. Vol.3-CD1
 (VOX AETERNA VACD 00105)

 バッハ/ブゾーニ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565
 バッハ/ガルストン:シチリアーノ(フルート・ソナタ第2番 BWV1031より)
 バッハ/ブゾーニ:前奏曲とフーガ ニ長調 BWV 532
 バッハ/ブゾーニ:「オルガン小曲集」より「主イエス・キリストよ、我汝に呼ばわる」BWV 639
 バッハ/ブゾーニ:シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番 BWV 1004より)


 1957年12月25日 モスクワ音楽院大ホール(ライヴ)

◎Grigory Ginzburg Live recordings. Vol.3-CD2
 (VOX AETERNA VACD 00106)

 プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第3番 イ短調 op.28
 スクリャービン:練習曲集op.8より 第1,7,11,12番
 ガーシュイン:ピアノのための3つの前奏曲
 リスト:ドン・ジョバンニの回想 S.418
 ショパン:マズルカ第13番 イ短調

 1957年12月25日 モスクワ音楽院大ホール(ライヴ)
 
 
 
どうしたものか、現時点でVol.2は案内されていないようです。品番から推察すると、3枚のCDが抜けていることになりますが…。こんなもどかしい状態は無いので、早急な入荷を望みたい所です。

これらの音源は全て、"From Ginzburg's private archives"とクレジットされています。恐らく世界初出なのでは無いでしょうか。
私蔵音源となると、どうしても音質面での危惧が伴います。しかし、蓋を開けてみれば既出の正規音源よりも余程良好なコンディションのものが少なくありませんでした。
この不世出のピアニストのディスコグラフィに一層の厚みをもたらす、貴重なコレクションの登場と言えます。

さて、プログラムと概容の記述だけでかなりの文面に達したので、感想等は次回へ持ち越すことと致します。
 
 

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Comments

Tandoさま
ギンズブルグの記事、興味深く拝見させていただきました。
フェインベルグと同門なんですね。ところで紹介されているCDの曲目をみると、いかにもロシア系というプログラミングですね。また、相当「腕に覚えがある」選曲のようにも感じました。私も是非聴いてみたいと思います。

続編、楽しみにしております。

Posted by: romani | Sunday, May 15, 2005 at 08:57 PM

>romani様

ご訪問ありがとうございます(^-^)

ギンズブルグは、師ゴリデンヴェイゼルから特に信頼されていた弟子のようです。両者共演で録音した、ラフマニノフの「2台のピアノのための組曲」のような音源も残されています。
また、ゴリデンヴェイゼル一門が揃った記念写真を見ると、中央に座る師を挟んで、両脇にフェインベルグとギンズブルグ…との位置関係が定番だったようです。左大臣と右大臣と言った所でしょうか(笑)
本当はスキャンしたかったのですが、生憎スキャナの調子が悪くて…(^^;


>「腕に覚えがある」選曲

ご指摘の通り、手元の音源もリストの作品や様々なパラフレーズ、トランスクリプションの割合が非常に高いです。
正規音源はLPで約20枚程度残されているらしいのですが、現在どの程度まで聴き得たものか、把握出来ていません。

Posted by: Tando | Sunday, May 15, 2005 at 11:29 PM

こんばんは。

コーガンとギンズブルグが組んだ「クロイツェル」を聴きました。
素晴らしい演奏でした。
TBさせていただきましたので、お時間があるときにご覧いただけたら幸甚です。

Posted by: romani | Wednesday, August 23, 2006 at 12:30 AM

>romaniさま

ご無沙汰しております!
暑い毎日が続きますが、健やかにお過ごしでいらっしゃいますでしょうか?
TBありがとうございます。
遅くなりましたが、こちらからも参上させていただきたいと存じますので、宜しくお願い致します。

最近はタイトルをケージで縛ってしまったので、しばらく他のネタにも逃げられず欲求不満気味です(^^;
色々聴いてはいるのですが…。

Posted by: Tando | Friday, August 25, 2006 at 08:57 PM

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