« V.スミルノフ指揮/アレンスキー/ショスタコーヴィチ | Main | レスピーギの自作自演が出ますよ »

Thursday, September 29, 2005

サモスード/作曲者自演のハチャトゥリアン作品集

<追記>
文面を一部加筆・修正。やはり真贋に疑わしい要素のある音源だと思います。(2005.10.04)

仕事でくたくたになって帰宅した所へ、CDが届いていた。
昨今は生活の原動力を、こうした成り行きと期待感に負うている所、大である。

これが一際濃厚な内容だったので、ファースト・インプレッションが鮮やかなうちに言及しておきたい。

Aram Khachaturian
Gayane (Excerpts from the ballet suites)
Masquerade
(Parseghian Records PR11-163)

(文字化けする時はページ上部の"Switch to English"をクリックして下さい)


Gayane (1942)
1. dance of rose maidens
2. dawn & dance of Aisha
3. lullaby
4. Nunne"s variation
5. dance of the Kurds
6. Gayane"s adagio
7. dance of young Kurds
8. dance with sabers
9. lyrical duet
10. lezghinka
11. tempest
12. Invention

London Symphony Orchestra (l-3,6,8-12)
Recorded in 1954
Conducted by Aram Khachaturian
Leningrad Philharmonic Symphony Orchestra(4,5,7)
Recorded in 1962
Conducted by Gennadi Rozhdestvensky

Masquerade
13. waltz
14. nocturne
15. mazurka
16. romance
17. galop

Great Symphony Orchestra of Moscow Radio
Recorded in 1953
Conducted by Samuel Samosud

ハチャトゥリアンは「ガヤネー」(ガイーヌ)の自作自演を、一体何種類録音しているのだろう。1954年、それもロンドン響とのセッションが遺されていたとは知らなかった。
ただ、曲によって音質とテンションにばらつきがある(ように感じられる)のは、気掛かりな点とも言える。西側にせよ東側にせよ、1954年という年代を鑑みれば違和感のある音質である。1960年代以降の、ソヴィエトでの録音に近いクオリティだと思うのだが。
データをそのまま鵜呑みにしてよいものだろうか…?

ともあれ、蓋を開けてみればこれが凄絶な熱演で、しばし絶句した次第。
同じロンドン響との自作自演では、1977年、亡くなる直前のセッションが存在するものの、こちらは整然とし過ぎて、物足りない嫌いがある。それに比べると、この録音に聴かれるテンションの高さはどうだろう。

少なくとも、聴き知る限りのハチャトゥリアンによる自作自演の中では、図抜けて優れている。
ロジェストヴェンスキー指揮/レニングラードフィルの音源(1962年録音)を3曲混ぜ込んであるが、こちらは幾分圧され気味だ。血気盛んな時分のロジェストヴェンスキーが「山岳民族の踊り」を含む作品を指揮しても霞んでしまうのだから、作曲者の熱の入りようがどれほどのものか、ご想像頂けるのではないかと思う。
お決まりの「剣の舞」も、これ以上の迫力を備えた演奏はついぞ知らない。ゴロヴァノフのSP録音が、西側のテープ機材で録音されていたらこういう音になったかもしれない…と、また引き合いにゴロヴァノフが出てきてしまった。つくづく好きなんだなあ、と思う。
「レズギンカ」は更に熱い。冒頭のパーカッションは、逸りすぎた奏者が鼻血を出して倒れはしないかと心配になる程だ。
指揮者も、オケも燃えている。

「ガヤネー」については、今はこの演奏さえあれば他に何も要らない。これだけの演奏ならば、指揮者が誰で、オケがどこであろうと一向に構わない。偽物だろうと何だろうと問題ではない。
これは凄い演奏だ。

そして、サムイル・サモスード指揮/モスクワ放送響の「仮面舞踏会」。
この音源がDante-ArlecchinoからCD化されていたことは、r_o_kさまの20世紀ウラ・クラシック!で初めて知りました。

国内でも確か、TRITONから「夜想曲」のみCD化されていたと思う。当記事のCDにはクレジットされていないが、ここでヴァイオリン・ソロを担当しているのはレオニード・コーガンだった筈。

元々は、自作自演よりも寧ろこちらの音源が目当てで購入した。
自作自演の出来映えが想定外の熱演だったので、つい後回しにしてしまったが、「仮面舞踏会」も期待に違わない、堂に入った名演。

やはりサモスードは素晴らしい。単なるマニアックな好奇心を超えて、蒐集に絡む苦労が報われる指揮者だ。粗い所は確かにあるけれども、この人は作品の息遣いというものを常に見据えていると思う。ソヴィエト・オケの分厚い音色は、あくまで手段であって、目的では無い筈だ。

Dante-arlecchino盤の音質はイマイチだったようですが、当CDでは非常にクリアな音質で復刻されています。
…と言うか、クリアすぎて怪しい。左右にちゃんと分離して聞こえるし、1953年の録音だとは到底思われない。
これで偽物だったら号泣ものです(T_T)

そうこうしているうちに、阪神のリーグ優勝が決定。おめでとうございます。
退勤後の帰路とバッティングしなくてよかった、というのが正直な感想なんですけれどね(^^;
何せ、勤務先が西宮なので…。
今年こそは日本一目指して欲しいものです。 
 
 

|

« V.スミルノフ指揮/アレンスキー/ショスタコーヴィチ | Main | レスピーギの自作自演が出ますよ »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« V.スミルノフ指揮/アレンスキー/ショスタコーヴィチ | Main | レスピーギの自作自演が出ますよ »