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December 2012

Saturday, December 29, 2012

2012年NHK大河ドラマ「平清盛」-全話見終えて

 NHK大河ドラマ「平清盛」、最終話の視聴率は9.5%だったそうです。放送を終えての平均視聴率は12%歴代最下位、これは大惨敗だと言わざるを得ません。
 私は年初の記事でこの作品を非常に大きな期待を抱きながら当ブログで大絶賛しました。
 そして全話の視聴を終えた今、その時の感情は完全に冷え切り縮み硬直してしまいました。
 私は「ゴールまで好意的視聴者としての節義は通したい」という気持ちで、作話や考証、表現、演出等々、マイナスの面に対しても随分頑張って堪え呑み込んだつもりです。それだけに非常に残念な結果に甚だ落胆しています。
 
 初回から序盤は本当に良かったと、録画を見返しながらも未だに考えているんですよ、私は。
 良くない兆しは早くも海賊討伐のあたりからあったのですが、それでも保元・平治の乱までは許容範囲だと思っています。ただ、鳥羽院、美福門院、そして崇徳上皇や悪左府といったキーパーソンが繰り広げた高度に知的で陰惨な暗闘は、もっともっとえげつなく描かれるべきでした。キャスティングはそれを成しうる起用ばかりだっただけに尚更口惜しいことです。「保元物語」に詳述された悪左府が凄惨に朽ち果ててゆく姿や、よく知られる崇徳帝の怨霊伝説など、みんな綺麗事に陥った描写で肩透かしそのものです。
 「映像が汚い」と言われた割には人間の本質的な汚さ、生々しさは放送回を追う毎に疎かなものとなっていったのではないでしょうか。

 「壇ノ浦まで描く」という当初の触れ込みは結果的に最悪の形で裏切られてしまったので、中盤から終盤まではあたら字数を連ねるまでもありません。
 ホンマ、海賊出さなかったらもっと掘り下げられたんとちゃいますか?
 「平清盛」は、総じて言えばペース配分を誤り、竜頭蛇尾に終わった作品だと私は考えます。
 また、世に広く知られたこの時代の逸話、―「日本国の大魔縁」や「俊寛足摺」「清盛の医者は裸で脈をとり」等々―は視聴者が期待している場面なんですから、力を入れて描かれるべきでした。これをやらなかったことが大惨敗の重要な一因となった筈です。制作陣による薄っぺらな新挿話なんてフィルアップ程度の扱いで相応なのです。

 それでも、最後まで頑張ったキャスト各位の努力には心からの賛意を贈りたいと思います。
 松山ケンイチさん、あなたは最後までホンマによう頑張らはった、偉い!!

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